大阪のおばちゃん
久しぶりに「夫婦善哉」を見た。
井上章一さんが新しい本で、大阪人のイメージはテレビ用につくられたものということを書かれているようなので、さっそく注文してみたが、では、本当の大阪のおばちゃんってどんな感じかなと考えた。
すぐに浪花千栄子さんを思い出した。「祇園囃子」「夜の素顔」「悪名」「彼岸花」「女系家族」などに出演した女優さんです。オロナイン軟膏の看板の人ですね。
大阪のおばちゃんって、ほんとうはテレビに出てくるような、単にがさつであったり、厚かましい感じであったりするのではなく、人情深いやさしさと、徹底して合理的なきびしさの両方が同時に存在するような感じだと思う。
夫婦善哉の浪花千栄子さんは、まさにそのような大阪のおばちゃんの見本。(淡島千景が浪花千栄子にお土産を持ってくるシーンは必見です。)
優しいような、厳しいような、美しい大阪弁の女優さんがでているだけで、映画はぐっと面白くなると思う。浪花千栄子さん、三益愛子さん、園佳也子さんなどがでているとそれだけでうれしくなってしまいます。