雨の中に

去年の年末に仕事で上海にいったとき、RANDOM　INTERNATIONALの雨屋という作品をみた。というか体験をした。展示場にただ人工的に雨を降らしているだけの作品だけど、その雨のなかを歩いていくと、そこだけ雨が止む。

雨の中に入っていくという体験は、単純だけどとても新鮮な気持ちにしてくれる。

去年のある講演会で、著名な評論家のセンセが「芸術とは、これ綺麗だねとかいうものではなく、はたしてこれは芸術作品なのか？という問いかけをしてくるもの」的なことを言っていて、なるほどなぁと感心した。

ドラァグクイーンも同じで、綺麗だとかダンスがうまいとか、もちろんそうあったほうがいいのだけれども、それだけではない何かがあるべきではないかと思う。

その人でしか表現できない世界があって、見ている人がそのいかがわしい世界を体験するみたいな感じ。それってすごく素敵なことだと思う。