MimoDeLuxeの日記

あんなことや、こんなこと

お好み焼き

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大阪の食といえば、たこ焼きとともに必ずお好み焼きの名前があがる。大阪に初めて来るひとは、本場のお好み焼きに大きな期待をしていると思う。しかし意外と大阪においしいお好み焼きの店はない。紹介してほしいと言われるととても困ってしまう。

お好み焼きってそもそもよし食べるぞって、意気込んで食べるものでもない。何日、何週間前から予約しておいて、その日が来るのを指折り数えるものでもない。ふと、お好み焼きがたべたいなと思ったときに、パッと食べるものなのだと思う。

店主が細心の注意をはらってふわっと綺麗に焼くとか、星付きとか、材料が豪華とかまったく意味がない。以前適当に入った店で、脱サラのような店主がじっくり時間をかけて、ステーキハウスで肉を焼くときに使う、名前はしらないが半球形のフタみたいなのを使ってやいているところがあったが、そんなものは自己満足でしかない。実際に手際もわるくてまったくおしくなかった。

反対に、昔鶴見区にあった某店では、60歳を過ぎたおばちゃんが、嫁の悪口を永遠と話し続けながら、テコでパンパンたたいてお好みを焼いていたが、そこの憎しみのつまったお好み焼きは絶品であった。

その名店はもうないが、寺田町にある千代というお好み焼き屋さんはとてもいい店だ。庶民的な雰囲気の大きな店で、なんといっても毎日夜の遅くまで営業しているのがいい。たしかお盆休みもなくて、正月しか休まない。いつ行っても開いているお店なのだ。しかも普通においしい。めちゃくちゃおいしくはない。その具合がなんともいい感じ。

千代さんの経営者の方は宇野さんで、「千代の宇野さん」でくすっと笑えるのもいい。